イノベーションのジレンマ 第7章のポイント
破壊的イノベーションを実現するプロジェクトの進め方
- 破壊的製品がどのように使われ、その市場がどのような規模になるのかを正確に予測することは不可能である
- 破壊的技術では、どのような顧客がどの程度の量を必要とするのか、自分たちにも、他の誰にもわからないという想定のもとでプロジェクトを進める必要がある
- 破壊的技術では、慎重な計画を立てる前に行動を起こす必要がある
- 手さぐりで市場に参入し、必要に応じてプログラムの方向を変えるための資源を残しつつ、その過程で学んだことをもとに将来を築いていくべきである
- 破壊的技術の新しい市場を探すプロセスにおいてマネージャーが失敗を恐れると、破壊的技術によって開拓されるバリュー・ネットワークに参入する時期が著しく遅れてしまう
破壊的イノベーションを実現する計画の立て方
- 破壊的技術の用途となる市場のニーズや市場の将来の規模はほとんどわからないため、計画は「実行のための計画ではなく、学習のための計画」でなければならない
- (初期段階から正しい戦略を立てることはさほど重要ではなく)事業計画を立てて二度、三度と試行錯誤できるように十分な資源を残しておくことが重要である
- 破壊的技術に対処するには、マネージャーが仮説を立て、その仮説にもとづいて事業計画や目標を作成するという「発見志向の計画」が有効である
- 仮説の有効性が明らかになった時点で、構成を変更したり機能を削除して、別の市場や別の価格水準に対応することができる
破壊的イノベーション市場の発見方法「不可知論的マーケティング」
- 破壊的技術の市場は、顧客の声に耳を傾けるのではなく、顧客がどのように製品を使うかを見ることによって発見できることがある
- 「破壊的製品がどのように、どれだけの量が使われるか、そもそも使われるかどうかは、使ってみるまで誰にも、企業にも顧客にもわからない」という前提に基づき、破壊的技術に直面したら市場へ発見志向の探索に出かけ、新しい顧客と新しい用途に関する知識を直接身につける
- 不可知論的マーケティングでは先駆者が圧倒的な優位に立つ