イノベーションへの解 第6章-2:コモディティ化をいかにして回避するか
<参考>
製品やサービスのバリューチェーンの捉え方
- 「プロセス」から捉えるバリューチェーン
- プロセスとは、製品やサービスを生み出したり供給したりするために必要な付加価値の段階である
- 設計、部品製造、組立、マーケティング、販売、流通など
- 「構成要素(材料の明細表)」から捉えるバリューチェーン
- 自動車に例えると、エンジンプロック、シャシ、ブレーキシステム、電子機器など
バリューチェーンを特徴付けるプロセスを通過する製品には、さまざまな構成要素が用いられている。そして構成要素のそれぞれに、通過しなければならない一連のプロセスがある。製品のバリューチェーンを分析するのは複雑であり、またどのレベルの複雑性に的を絞るかが重要である。
「十分でない」最終製品の設計や組立を行う統合型企業が、魅力ある利益を得られる理由は2つある。
- 製品の相互依存型の独自アーキテクチャにより、差別化が容易である。
- 相互依存型のアーキテクチャを持つ製品の設計と製造では、元来変動費に対する固定費の割合が高く、大きなスケールメリットが働く。
これらのことが大規模な競合企業にコスト優位性を与える一方、新規参入企業にとっては乗り越え難い参入障壁となる。