イノベーションのジレンマ 第11章-2:イノベーションのジレンマまとめ
バリュー・ネットワーク
- 通常、組織は特定の市場に新技術を持ち込む能力を持っているが、技術を別のやり方で市場に持ち込むことはできない。
- 企業が対応できる製品開発サイクルの期間と生産に至るペースは、企業が属するバリュー・ネットワークの中で培われたものである。
- 組織や個人の能力は、過去に取り組んだ問題の種類によって決められ、磨かれたものであり、その性質は過去に競争してきたバリュー・ネットワークの性質によって形成されている。
- 破壊的技術によって生み出された新しい市場は、それぞれの次元で、全く別の能力を必要とすることが多い。
破壊的イノベーション
- 破壊的技術に直面したとき、目標を定めて大規模な投資を行うために必要な情報は存在しないことが多い。
- コストをかけず、すばやく柔軟に市場と製品に進出することによって、情報を生み出す必要がある。
- 破壊的技術による成功には試行錯誤が必要である。
- 最初のアイデアにすべてを賭けず、試行錯誤し、学習と挑戦を繰り返す余裕を残しておくマネージャーは、破壊的イノベーションの商品化に必要な顧客、市場、技術に対する理解を深めることに成功する。
- 企業は、破壊的技術と持続的技術のどちらに取り組むかによって、明確に異なる姿勢をとる必要がある。
- 破壊的イノベーションの場合は、先駆者は圧倒的に有利であり、リーダーシップが重要である。
イノベーションのジレンマ
- 破壊的技術は、投資することが最も重要な時期にはほとんど意味を持たないため、優良企業の慣習的な経営知識が市場参入や市場移動の障壁になる。
- 持続的技術と破壊的技術の需要の衝突によってイノベーターが直面するジレンマは解決できる。マネージャーはまず、これらの衝突がどのようなものかを理解する必要がある。
- 次に各組織の市場での地位、経済構造、開発能力、価値が顧客の力と調和し、持続的イノベーションと破壊的イノベーションという全く異なる仕事を邪魔せず、支援する環境を作り出す必要がある。