イノベーションのジレンマ 第9章 メモ
破壊の兆し
性能の供給過剰が発生すると、破壊的技術が出現し、確立された市場を下から侵食する可能性が出てくる
供給される性能と求められる性能の軌跡が交差すると、製品のライフサイクルの段階が根本的に移り変わるきっかけになる
競争基盤の変化

性能の供給過剰が起きると、競争の基盤に変化が起きる
性能の供給過剰は競争基盤を変化させ、顧客が複数の製品を比較して選択する際の基準が、まだ市場の需要が満たされていない特性へと移る
競争基盤が繰り返し変化し、完全に差別化の要素がなくなる(複数の製品がすべての性能指標に対する市場の需要を満たす)と、製品は市況商品(需給関係に応じて価格が変化する商品)になる
製品の特徴と機能が市場の需要を超えてしまうと、特徴や機能の違いは意味を失う
性能の供給過剰
製品のサイクルを次の段階への移行を促す重要な要因
購買階層のある段階から別の段階への移行を促す要因
破壊的技術と価格プレミアム
破壊的技術の登場は競争基盤の変化の兆しである
市場の需要を超えた性能を持つ製品は、市況商品のように価格が決定されるようになり、競争の基盤を変える破壊的製品がプレミアムを獲得することができる
① 破壊的技術の弱みは強みでもある
主流市場において「破壊的製品を価値のないものとする特性」が、新しい市場では「強力なセールスポイント」になることが多い
「性能の供給過剰」「製品のライフサイクル」「破壊的技術の出現」が相互に影響し合う中では、主流市場で破壊的技術を役に立たたないものとしている特性が、新しい市場で価値を生むことが多い
開発における最大の課題は「マーケティング」であり、製品の破壊的な特性が有利になる次元で競争が発生する市場を開拓するか、見つける
② 破壊的技術は確立された技術より単純、低価格、高信頼性、便利
破壊的製品は、確立された製品に比べて「シンプル」「低価格」「信頼性が高い」「便利」といった特長を備えていることが多い
性能の供給過剰が起こり、破壊的技術が主流市場を下から攻撃するようになると、破壊的技術は「機能」に対する市場の需要を満たす
さらに主流製品より単純、低価格で、信頼性が高く、便利であるがゆえに、成功する場合が多い
競争基盤の変化

『性能 → 信頼性 → 利便性 → 価格』というサイクルの中で、競争基盤の変化や製品ライフサイクルの進化の兆しとなる製品が破壊的技術である
性能の供給過剰に直面した企業が採り得る3つの戦略
戦略1 ハイエンドの顧客に向けて上位市場へ進む
戦略2 顧客に合わせる(顧客のニーズに合わせてゆっくりと進化する)
戦略3 機能に対する市場の需要を変化させる
成功した企業は「顧客の需要の軌跡」と「自社の技術者の供給の軌跡」の両方を理解している