イノベーションへの解 第2章-11:最強の競合企業を打ち負かす方法

<ローエンド型破壊>

ローエンド型破壊とは、主流のバリュー・ネットワークのローエンドに端を発する破壊である。主流のバリュー・ネットワークの下層にいる、最も収益性が低く、ニーズを過度に満たされた顧客を攻略することができれば、ローエンド型破壊が成り立つ。

優良企業にとってローエンド型破壊は、最も魅力の薄い顧客を摘み取ることで成長した、単なる低コストのビジネスモデルのように見える。高い収益性が求められる優良企業にとって、ローエンド型破壊者から逃げ出さず、立ち向かうことは非常に難しい。そのため優良企業がローエンド型破壊に直面すると、攻撃から逃走するよう動機付けられる。これが「イノベーションのジレンマ」に陥る原因となる。

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