イノベーションへの解 第7章-5:破壊的成長能力を持つ組織とは

イネーブリングとバックグラウンド

検討すべきプロセスの中で最も重要なものは、投資判断を側面から支援するプロセス(イネーブリング)や背景的なプロセス(バックグラウンド)であることが多い。たとえば、市場調査をいつもどのように行うか、その分析結果をどのように財務予測に反映させるか、計画や予算をどのように取り決めるか、その数字をどのように実現するか、といったことだ。破壊的な成長事業を生み出すための最も深刻な無能力は、このようなプロセスにあることが多い。

側面的プロセスや背景的プロセスは目に付きづらいため、主流組織のプロセスが新成長事業に役立つか、妨げになるかを判断しづらいかもしれないが、組織が過去に似たような状況や業務を経験したかどうかを考えてみれば推測がつく。組織が似たような業務に繰り返し取り組んだことがなければ、その業務を成し遂げるためのプロセスが生み出されたとは考えづらい。

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