イノベーションへの解 第1章-2:成長という至上命令

企業が新たな成長を生み出す事業、つまり新成長事業を狙い通り構築することができないのは、新成長事業を生み出すためのプロセスがまだ解明されていないからであると、クリステンセン教授は考える。イノベーションのプロセスを予測可能にするには、事業構築に携わる中間管理職に作用する力(何を決定し、何を決定できないかをコントロールする力)を理解する必要がある。

どのような企業にあっても、イノベーションのプロセスでは中間管理職が極めて重要な役割を果たしている。優れたアイデアを選別し、上層部から資金を確保できるように、さらに磨きをかけることが、中間管理職の仕事である。彼らはデキル奴という評価を得んがために、新たな成長のためのアイデアの中から、在任期間中に成果があがるものだけを推進する傾向がある。革新的な可能性を秘めた新しいアイデアでさえ、既存顧客を一層満足させるための計画に容赦なく作り変えられてしまう。

アイデアが形成されるプロセスにおいて、イノベーションらしいアイデアを、真の破壊的成長を生み出す事業計画へと形成するためには、「どのような条件下で、何が、何を、なぜ引き起こすか」という理論体系を理解する必要がある。

企業が新たな成長を生み出す事業、つまり新成長事業を狙い通り構築することができないのは、新成長事業を生み出すためのプロセスがまだ解明されていないからであると、クリステンセン教授は考える。イノベーションのプロセスを予測可能にするには、事業構築に携わる中間管理職に作用する力(何を決定し、何を決定できないかをコントロールする力)を理解する必要がある。

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